猫の耳に出来た肥満細胞腫、その陰に潜む親分!!!
10/10Sat
- | comments(0) | - | いたちゅー |
こんにちは
先日、猫ちゃんの耳に昔からあったできもののことで来院されました。
それは一つではなく左右の耳に2mmくらいのものができていました。
こんな感じです。※参考図書より写真を引用
『細胞診』という、できものに針をさして細胞を顕微鏡でみる検査をした所…
細胞は目玉焼きの様にみえるのですが、「目玉焼きの白身にコショウをたくさんかけた」
様にみえるのが肥満細胞と言われるものです。
※参考図書より写真を引用
このしこりは『肥満細胞腫』と言われる腫瘍で、治療は手術で切除になります。
特に頭や首回りにできやすい傾向があります。
実は、いくつかできている場合は注意が必要です。
それは、他の臓器(主に脾臓)にしこりの原発、いわゆる“親分”が隠れていて、
皮膚のものはそこから転移した“子分”に過ぎない場合があります。
つまり目に見える皮膚にできたしこりを手術で全て切除しても、
“親分”が残っている為、また別の皮膚に
“子分”ができてしまい、何度も手術をすることになってしまいます。
今回は検査の結果、“親分”は検出されず、同時にできたものと判断し手術しました。
詳細は当院までお問い合わせお願いします。
参考図書 インターズー Veterinary Oncology Vol.2 No.4 2015